自分自身に自由になること

天心研修会で、はっとしたA先生のことばがあります。

「大事なことは楽になることではなくて、自分自身に対して自由になること」

苦しさがなくなれば楽になるのだと思いこんでいた自分がありました。

2年前、母が精神病院に1ヶ月間入院することになり、私は苦しい思いに囚われてしまいました。早く楽になりたいと思い、あるワークショップに参加したのです。そこで子供時代の母との苦しい関係を再現させられ、何度も大泣きしたのですが、残ったのは自分には母を助けられなかった、助けられないという無力感でした。

それ以来、母のことを思う度に胸を痛めていたのですが、胸に穴が空く気胸という病気になってしまったのです。治療のため、胸の脇の下にメスを入れ、私はさらに無力感に支配され、地域の天心の会からも逃げ出したくなっていました。でも地域の仲間たちはそんな私を支え続けてくれました。

私の天心は、せきをする、あくびをすることのくり返しでした。何かが感情の解放を妨げているのです。そして1年後、気胸が再発し、思い切って根治手術を受けることにしました。再発をくり返す不安から解放されたかったのです。その時にも、仲間の支えは本当に嬉しいものでした。

手術を受けた後、以前から一度受けてみたかった前世療法に行きました。初回はモンゴルの10歳くらいの少年になり、兵士に胸を弓矢で射られ、まだ死にたくないと泣いたのです。2回目は、30歳くらいの女性になり、戦争で家を焼かれ、煙に巻かれてせき込んで息苦しい体験をしたのです。3回目に、3ヶ月の胎児になり、苦しい思いをしている母を助けたいと願い、母に受け入れられ、幸せな気持ちになったところで光に包まれ、神と愛を感じたのです。

それでも、まだ苦しさの続いている中、1月の抱っこ法の研修会で「心の在りか探し」に出会ったのです。苦しい思いをしている自分にも、心の底に「しあわせ」や「愛」を求めているという体験は、気恥ずかしい思いがしました。でも、生きている目的を感じ、少しずつ前向きになってきた自分がありました。

天心の研修会でも、私の苦しい気持ちは胸の中に痛いようにありました。コア探しで、「人を許さないごうまんな自分」を見つめているうちに、「みんな大好き」にたどり着き、その後の天心では博愛感に満ちあふれ、嬉しい気持ちで一杯になりました。

また、少し前向きになれました。

苦しさは簡単になくならないこと。苦しい自分に向き合うことで、楽しさも見つけられること。

苦しさの中にも楽しさを感じることで、前向きに生きようという気持ちになってきました。

こういうことが自分自身に自由になることかなと、少し分かってきたところです。天心で少しでも感情の解放ができると、もっと自由になれるかなと気づいてきたところです。

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