生き直しをさせてもらった天心:秋山真澄

天心と出会う前には、自分自身と向き合うというようなことが、私の中には全くといっていいほどありませんでした。

頑張りすぎて、どんなに悲鳴を上げそうになった時も、辛く悲しいことがあって打ちひしがれた時も、自分の気持ちがどこにあって、ほんとはどう感じて、どうしたいのかということに目を向けるということさえ知りませんでした。

そして、「~せねばならない」と外からの価値基準が私を取り仕切っていました。

そんな私でしたが、10余年前、阿部先生が天心を提唱してくださり、よくわからないまま学ばせていただいたのが、私の癒やしの旅の始まりになりました。

それから間もなく、天心にも少しずつ慣れてきた頃に、私は座骨神経痛で動けなくなってしまいました。

座っていることも立っていることもきつくて横になるしかありませんでしたが、同時に、昏々と眠りました。

ずっと眠り続けたというわけではなく、目は覚めるのですが、その眠り方が、地の底に落ちていくような、今までに経験したことのない深いものでした。

そして、当初は何とかその座骨神経痛を治そうと治療に通いましたが、一向に良くならない状況に、これは体だけさわって、体から治そうとしても無理、心とつながっているんだからと不思議に納得したのを覚えています。

ちょうどそんな折りに、私が全幅の信頼をおける治療者との出会いもありました。

その治療者が足首にそっと手を触れていてくれるだけで、スイッチが入ったように、私の体が動きだし、表面の動きを伴いながらも本当は、とても深部で(時には骨であったり、細胞レベルのようなイメージだったり)天心が始まり、深い深いところから涙があふれてきました。

それから約4年間にわたって延べどれくらいの時間だったでしょうか、その天心が続きました。

私はその時の天心を通して、私の残りの人生の生き直しをさせてもらったんだと確信しています。

天心に出会わせていただき、自分との向き合いを始めてから10年余、おかげさまで、ずいぶん自分自身と付き合うのが上手になってきたように思います。

まだまだ騒ぐ気持ちをもてあますときはありますが、それでもその渦の中でぐちゃぐちゃにかきまわされるのではなく、ちょと横から眺められる私になっていることがうれしいきょうこの頃です。

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